日本養腸セラピー協会は、腸セラピストへの認定資格、スクール、講座、育成を行う、一般社団法人養腸Brewの養腸セラピスト育成機関です

養腸だより

養腸コラム 2017.05.07

高齢者の便秘。



















赤ちゃんやお子さんの便秘とおなじくらい問題になっているのが高齢者の方の便秘です。

 出ない ⇒ 緩下剤で出す

安直な(なんて書いたら語弊がありますが)方法に走りがちです。

出ない、くるしい、なんとかしてほしい に対しての
対処法としては適切かもしれません。

緩下剤が誤った選択だとは思いません。
出ないでいることの方が危険だからです。
(ときに命にかかわることも)

一方、短絡的に出なければ緩下剤で、
という考えには一石を投じたいです。

 出ない、くるしい、なんとかして ⇒ 緩下剤
 

ではなく

 出ない、くるしい、なんとかして ⇒ 腸もみと水分(と食事)


です。

高齢の方は水分摂取が少なくなる傾向にあります。
トイレに行くのが億劫とか、水分が足りていない自覚がないとか、
水分不足の原因は様々です。

この水分不足が便秘を助長しているケースがあります。

水分量がすくないと意識がシャッキリしません。
お水を飲んだら、お通じだけでなくコミュニケーションまで
スムーズになったというケースも十分あり得るのです。

あと、運動不足による筋肉量の低下。
筋力が低下して全身が動きづらくなれば、腸のうごきも停滞しがちに。

その逆も然りで、動きづらくなるから筋肉が低下する。

動きが少ないところは溜まります、よどみます。
運動が厳しい状況や環境であれば、腸だけでも動かしましょう。

それでもダメなら、ここで緩下剤の登場です。

認知症になると徘徊や排泄でトラブルが出てくることがあります。
水分が足りないことで、便秘や意識障害、せん妄(アタマが混乱)を起こすことも。
※全てが水分不足から起こるわけではありません

お腹をもむことはとても氣持ちのよいことです。
シンプルなことなのに、とてもリラックスできます。

お腹に手をあてるだけ、なでるだけで、
わたくしたちに安心感が芽生え、リラックスできます。

腸からセロトニンもドーパミンも出てきます。
どちらのホルモンも程よく出れば、ちょうどいい
ぜん動運動が起きてくることでしょう。
 
赤ちゃんの腸も高齢の方の腸もリラックスがだいすきです。

カラダに負荷がかけられない方は食事でなんとかするのが
難しいケースも多々でてきます。

食事でなんとか が厳しいとき、下剤に行く前に

 腸もみと水分摂取

を試みてください。
相手(お腹をもまれる側)がうまく伝えることができなくても
お顔の表情や大人しく受けているか、などから伝わってきます。

腸もみ、適切な水分摂取、(できれば食事も)で
目指すはPPP(ピンピンポックリ)の人生、
平均寿命≒健康寿命の人生です。



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